【はじめての方】移乗する際のスライディングボードの使い方【解説】

【はじめての方】移乗する際のスライディングボードの使い方【解説】

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スライディングボードの使い方がわからない方「スライディングボードってなんだろう?利用するときの注意点や具体的な使い方を知りたい。」


こんな疑問に答えます。

本記事では、

  • スライディングボードとは?
  • スライディングボードを利用する際の注意点2つ
  • 具体的なスライディングボードの使用手順と失敗しないポイント

上記についてまとめました。
記事をしっかり読んで、安全な日常生活を手に入れましょう!

この記事を書いた人
ヒロピノ

探究と挑戦を楽しむ理学療法士
医療・介護領域でのリハビリテーションを提供

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スライディングボードとは?

スライディングボードとは?

スライディングボードとは?

スライディングボードとは、ベッドから車いすなどへの移乗を助ける福祉用具。移乗のときに橋渡しになり、座ったままの「座位移乗」ができるモノです。

介助する場合には、持ち上げない移乗ができるため、上手に使えば、ご本人だけでなく介助者の負担も減ることにつながります。

実物はこんな感じ。

表面は滑りやすく、裏面には滑り止めがついており、安心して体重を乗せることができます。

大きさは少し大きな枕ほどで、薄くて軽いので持ち運びも簡単です。

スライディングボードの適応

適応となる方

  • 手すりをつかむと座っていられる方
  • 立位移乗を行うには重介助の方

おすすめできない方

  • お尻に床ずれがある方、あるいは床ずれが過去にあった方
  • 介護者の意図に反して動いてしまう方

上記の方は、使用しない方が良いと思います。

スライディングボードとスライディングシートの違い

似たような福祉用具にスライディングシートというモノがあります。

これは、ポータブルトイレに移乗するときやベッドの上で身体を少し上・横にずらしたいときに使うことがあります。

名前のとおりシートでペラペラです。移乗の際には、隙間があるとお尻がハマってしまう、、、?!なんてことも。間違えないようにしましょう。

スライディングボードを利用する際の注意点2つ

スライディングボードを利用する際の注意点2つ
次の2点に注意しましょう。

  • その①:車いす・ベッドの仕様を確認すること
  • その②:すぐに購入せず、レンタルができるか確認すること

その①:車いす・ベッドの仕様を確認すること

確認することは

  • 車いすのアームレストが跳ね上げできるか
  • 車椅子のフットレストが開閉できるか
  • ベッドの高さが調整できるか

上記のとおり。

これがスライディングボードを導入する条件となります。

その②:すぐに購入せず、レンタルができるか確認すること

スライディングボードは、介護保険の特殊寝台付属品としてレンタルが可能です。「使いたい!→即購入」の前にレンタルでお試ししてみることをおすすめします。

ただし、条件が一つあって、要介護2以上の方が対象となります。
ご自分の介護保険証をいまいちど確認してみましょう。

具体的なスライディングボードの使用手順と失敗しないポイントについて

具体的なスライディングボードの使い方と応用例の話
やってみると意外と簡単です。

使用手順(例:車いす→ベッド)

  1. ベッドに対し、約30度の角度で車いすを近づけ、ブレーキをかける
  2. ベッドの高さを車いす座面に合わせて、アームレストを跳ね上げ、フットレストをはずす
  3. 対象者の上体を傾けて、ボードをお尻の半分までさしこむ(自分で上体を傾けられる方には、なるべく自分でやってもらいましょう。)
  4. ボードの反対側がベッドにしっかりと乗っているか確認する
  5. 介助者は前方からベッド側の腕を脇にいれ、反対側の手で腰をささえる(軽くおじぎをしてもらうことがポイント)
  6. 介助者と息を合わせて体重を移動しつつ、後ろに転落しないようにささえる(持ち上げない←持ち上げて介助する癖を直す)
  7. 移乗がおわったら、ボードをぬき、座りなおす(ずり落ち注意!)

移れたことで「ほっ」としてしまいがちですが、最後まで気をぬかずに姿勢を整えましょう!

失敗しないポイント

スライディングボードを使う場合には、介助者が基本手順を先回りして安全確認と対象者へ声かけ・誘導することが失敗しないために大切なポイントです。

介助量が多い方法なので、どうしても転倒するリスクが伴います。

転落リスクを減らすためには、

  • 車いすのブレーキはかかっているか
  • スライディングボードは安定しているか
  • 対象者が座っていられるか

など一つ一つ確認することが必要です。

安全確認と同時に対象者への声かけでは、

  • 座って待っていてほしいのか
  • どのように動いてほしいのか

など適切なタイミングで声かけし、対象者の動きを誘導していくことも大切です。

基本手順では、介助が主体となっていますが、実際には、もう少し自分で動ける方も中にはいます。

そんなときは、ベッドのレバー柵につかまって対象者に移乗してもらうように誘導します。手すりを座っているためだけでなく、座ったまま移乗することにも使ってもらう方法ですね。

手すりを使うことで、今まで介助していたのが、見守りでも移乗できるようになることもあります。本人は自分でできた!という達成感が得られ、同時に介助者の負担軽減にもつながります。

スライディングボードの使い方についてのまとめ

スライディングボードの使い方についてのまとめ実際に介助方法をご家族に指導すると、「やってみたら意外と楽!」と言うご家族が多いです。

「車いすへの移乗させるのが重たくて大変」「腰が痛くて、、、」という場合には、悩む前に一度スライディングボードをお試ししてみましょう。

介助者の負担が軽減され、安心して日常の移乗動作ができることを願っています。

スライディングボードの種類など気になる方は下記の記事をどうぞ。

【定番】移乗介護でおすすめなスライディングボードを3つ紹介します
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