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長時間椅子に座っているとお尻が痛くなる方「長く座っているとお尻が痛くて困る。歩くのが不自由なのでどうしても座っている時間が長くなってしまって、、、。お尻の痛みを軽減できるクッションなど方法が知りたいです。」
こんな疑問に答えます。
本記事の内容
- 床ずれについて
- 長時間座るときの対策方法について
- 実例紹介:椅子に座っていてお尻が痛くなる方2例
この記事を書いている僕は要介護の方の自宅でリハビリをしています。長く座っている方から「お尻が痛い」という訴えがよくあるため、その対応について、実例も含めて解説します。
床ずれについて
まずはどうして床ずれが起きるのか?
床ずれとは
同じ姿勢を続けることによって、自分の体重が長時間にわたって一定の部位にかかり、その圧力で皮膚に血流が流れなくなって細胞が死ぬことで生じます。
自分の意思で身体を動かせない介護を必要とする方に多く、お尻やかかと、くるぶしなどの骨の出っぱったところにできやすいです。
床ずれができやすい条件は?
下記の5つです。
- 自分で姿勢を変えられない
- 痩せて骨が突出している
- 栄養不足(タンパク質、ビタミンなど)
- 皮膚が弱くなっている(汗や尿・便失禁で皮膚にふやけがある、むくみが強い、乾燥した皮膚がずるっと裂けるなど)
- 糖尿病(皮膚の代謝が悪く、血行が悪い)
上記のどれか一つというよりは、いろいろな要素が絡み合って床ずれになってしまうイメージです。
床ずれかどうか、チェックしましょう。
床ずれのはじまりは皮膚の赤みです。この段階で適切な対策をすれば重症化を防ぐことができます。
指押し法
- 赤みのある皮膚を3秒押す
- 指を離して皮膚を観察する
このとき、皮膚の赤みが戻らず赤い状態のままなら床ずれの可能性があります。医師の診察を受けましょう。
床ずれのできはじめに起きやすいその他の状態
皮膚の赤みだけでなく、下記の状態にも注意が必要です。
- 水ぶくれがができる
- かぶれやかゆみが生じる
- 内出血が見られる
床ずれのできはじめかもしれませんので、注意が必要です。
長時間座るときの対策方法について
自宅でできる床ずれ予防
同じ姿勢を2時間以上続けない
床ずれを予防するには、2時間おきに体位を変えるのが基本です。車いすやソファーなどで座った姿勢でいるときも同様です。
とはいえ、2時間おきに体位や姿勢をかえるのは、在宅介護ではやりきれないのも事実。
そんなときに他に方法はないのか、、、。という方は次へ。
体重を分散する方法を工夫する
床ずれ予防には、体重を分散できるクッションが役立ちます。
クッションの種類は4つ
- ウレタンフォーム
- ジェル
- ジェル&ウレタンフォーム
- エアー
それでは、それぞれの特徴を深掘りします。
ウレタンフォーム
- ケープ マイクッション
2層構造のウレタンフォームで体圧分散と姿勢安定を両立するクッションです。
- アルケア リフレア
立体3層構造のウレタンフォームで体圧分散効果があるクッションです。丸洗いできるのも特徴の一つ。
ジェル
- ゲルクッション
卵も割れないで有名なジェルクッションです。1枚で足りない場合には、安価なため重ねて使用している方もいます。
- 日本ジェル ピタシートクッション70
立体格子状ジェルのクッションです。丸洗いできます。35だと少し薄い・底付きする感じがあるのでお尻が痛い方は厚めがおすすめです。
ジェル&ウレタンフォーム
- アルファプラ
3層構造で上から低反発ウレタン、αジェル、特殊格子状ウレタンでジェルを挟み優れた体圧分散効果が特徴のクッションです。
- アウルREHA
身体にフィットする3D形状で体圧分散とともに骨盤を安定させ姿勢を保持しやすくするクッションです。とても座り心地が良いので僕はこれが好みです。
エアー
- ロホクッション
エアーのクッションで除圧効果がとても高いモノ。ただし、フワフワしているので、座っていること自体が安定していない方には不向きなことも。エアーの調整も専門家に相談が必要です。
- リフレックス
このエアークッションは、エアーの調整が自動調整タイプです。座れば自然とエアーを調整してくれます。自分でエアーを調整することに不安がある方などに向いています。
上記については、福祉用具の業者さんや理学療法士などの専門家に聞いてみると詳しく教えてくれるでしょう。
皮膚を清潔に保つ
汗をかいたり、おむつが蒸れたりして皮膚が湿った状態が続くと、摩擦が生じやすく、床ずれができてしまうことがあります。
身体を拭いたり、通気を良くしたりして、できるだけ清潔に保ってあげてください。
入浴や身体を拭いたあとは、肌が乾燥しがちなのでスキンケアもお忘れなく。
荒れていない、すべすべの皮膚を保つもの大切な予防です。
オリーブオイルやベビーオイル、ワセリンなど、皮膚への刺激や負担が少ないオイルやクリームなどがおすすめです。
- ベビーオイル
- ワセリン
皮膚が保護されるだけではなく、滑りが良くなって摩擦も減らせるため、床ずれの予防になります。
栄養状態を保つ
意外と思われるかもしれませんがとても大切なことです。栄養状態悪いと床ずれができやすく、なおりにくいのです。
特にタンパク質やビタミン、ミネラルの摂取が大切です。
食べなきゃと思っていても、なかなか食事の量がすすまない方はこちら。
- ネスレ アルジネード
- 明治 メイバランス
- マルサンアイ まめぴよ
少ない量で、タンパク質やビタミンなどを補ってくれる栄養補助食品です。味には好みがあるので、飲みやすいモノを選びましょう。
実例紹介:椅子に座っていてお尻が痛くなる方2例
実例の紹介です。
実例①:お尻が乾燥していて、傷ができたり治ったりしている方
この方は杖で自宅内を1人で歩ける女性です。ただ、とても痩せていて体重は36kg。
まずおすすめしたのが、クッションの活用。値段や機能から選んだのはこちら。
- ジェルシートクッション
ただ、クッションを活用しても座っている姿勢が悪かったので、姿勢が良くなるように座布団などで調整しました。
これでお尻の痛みがだいぶ軽減されたのですが、やはりまだ1時間半くらい座っているとお尻が痛くなると、、、。
次は、お尻の皮膚が乾燥していて、摩擦が起きやすい状態だったので、ワセリンを予防的に塗ってもらうことに。
- ワセリン
また、食欲があまりなく、ご飯もすすまないときがあるため、そのようなときには栄養補助食品を飲むように促しました。
- 明治 メイバランス
さまざまな方向からアプローチして、今は傷ができなくなりました。
実例②:4回デイサービスを利用し、トイレ以外は基本椅子に座って1日を過ごす方
この方は座っていることはできますが、立ったり歩いたりすることはご家族の介護で行っています。
この方もまずはクッションの活用から。
- アルファプラ クッション
それでもお尻に傷ができたり治ったりしていました。
食事は娘さんが作ってくれて、栄養状態は定期通院での血液検査でも悪くない。
お尻には予防的に軟骨を塗っている。
- 第一三共ヘルスケア プロペト
1日の大半を椅子で過ごすため、ティルト機能付きの車椅子をお試しすることに。
- 日進医療器 座王
少し大きいので、スペースが必要ですが、お尻に負担のを感じたらティルトの角度を娘さんにつけてもらうことでお尻が楽になったので、介護保険のレンタルで導入することになりました。
ティルト式車いすへの座り方やヘッドレストの調整方法を知りたい方はこちら
以上、椅子に座っていてお尻が痛くなる方への実例を含めた紹介でした。
一つの方法だけでは解決できないことが多いため、総合的にできることを一つ一つ取り組むことが必要ですね。
今回は以上になります。
この記事が何かの参考になれば幸いです。